導入事例 ~株式会社オリエントコーポレーション 様
FormOCRの導入事例
【導入事例】基幹システムへの手入力をFormOCRで自動化。
オペレーター業務の効率化と品質向上を図ることができました
オペレーター業務の効率化と品質向上を図ることができました
お話を伺ったお客様 | |||||
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背景:負担になっていた基幹システムへの手入力作業
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―― OCRを導入した業務についてお聞かせください
OCRを導入したのは、クレジットカードに関するさまざまな申請の対応を行う福岡県の営業店です。その営業店でOCRが必要となった業務は、クレジットカードの増額申請になります。
―― クレジットカードの増額申請でOCRが必要になった課題を教えてください。
与信業務を行うため、増額申請のデータは基幹システムに入力する必要があります。しかし、システムの都合上、帳票を印刷し人の手で入力作業をしていました。もちろん、データ連携を行えば入力の手間はありませんが、システム全体に関わるところですから、すぐには対応できません。
この増額申請の手入力には、2つの課題がありました。1つ目はオペレーターにかかる労力と負担です。手入力はオペレーターに大きな労力がかかり、ヒューマンエラーを起こしてはいけないという心的な負担も少なくありません。しかも、1日に届く増額申請は約200件、月換算では少なくとも4,000 ~5,000件とかなりの量があるため、十数名のオペレーターを確保する必要がありました。 2つ目の課題は、クレジットカードの業務に関する体制変更があり、従来の体制維持が難航したことです。新たにオペレーターを雇用するにしても、昨今 の人手不足と人材育成の負担を考えると非常に対応が困難な状況で、手入力作業をOCRで自動化し、業務効率化を図ることが急務になっていました。 |
選定:OCR製品を検討するも精度とセキュリティが課題に
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―― OCR製品の比較・検討はされましたか。
実は2019年頃からOCRの比較・検討を行い、これまで3回のトライアルを実施してきましたが、その度に導入を断念してきました。
その理由のひとつは費用対効果です。OCRでデータ化を行っても100%の精度を発揮できなければ、オペレーターによる確認が必要になります。結果、業務効率化を図ることができず、費用対効果も期待できません。 もうひとつはセキュリティ対策です。近年は高い精度を発揮するAI OCRに注目が集まり、当社も比較・検討しましたが、そのほとんどがクラウド製品ということで断念してきました。
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もちろん、クラウド製品が悪いというわけではありません。問題はクレジットカード業界特有の情報セキュリティ基準です。クレジットカード会員の情報を保護することを目的に定められた情報セキュリティの国際基準、PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard) に準拠する必要があり、クラウドにもPCI DSS準拠が求められます。残念ながら、PCI DSSに準拠しているクラウド製品はほぼありませんでした。
―― FormOCR導入の経緯と選定ポイントを教えてください。
そうしたなか、前述のクレジットカードの業務に関する体制変更があったため、OCRの導入が急務となりました。そこで2023年秋、AI OCRにこだわらず、オンプレミスで稼働可能なOCR製品という括りで3製品をピックアップしてトライアルを実施。最終的にキヤノンマーケティングジャパンから提案いただいたNTTデータNJKのFormOCRを選定させていただきました。選定ポイントは以下の通りです。
<高いOCRの認識精度>
もっともOCRの認識精度が高かったのがFormOCRで、100%の精度を期待できる印象でした。しかも、AI OCRもオンプレミスで使えます。ベースとなるOCRの精度が高いため、すぐにAI OCRが必要というわけではありませんが、将来的に拡張できる点は高く評価できます。
<分かりやすい操作性>
利用する現場のオペレーターは、全員がITのスキルが高いとは限りません。「操作が難しく、手入力の方が楽」となってしまうと本末転倒ですが、幸いFormOCRはボタンひとつでOCRの実行が可能。FormOCRの分かりやすい操作性は重要なポイントでした。
<親身な対応>
トライアルの段階から設定などについてNTTデータNJKに相談させていただきましたが、その都度、素早く手厚いサポートをしていただきました。こうした親身な対応をしていただけると、導入後のサポートも期待できます。
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評価:人にしかできない業務へシフト可能に
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―― FormOCR導入の効果・評価をお聞かせください。
2023年12月に導入したFormOCRは、現場で想定通りの活躍をしています。認識率が高く、操作も簡単ですから、現場からの要望は上がってきていません。
導入効果は、業務効率化と品質向上(タイプミスの撲滅)が図れたことです。現在はRPAとFormOCRの組み合わせでほぼ自動化できているため、作業全体では数名のオペレーターがいれば回せる状況。FormOCRの導入後、人にしかできない業務へとシフトを進めており、業務効率化の効果は如実に表れています。今後、将来的に生産年齢人口の減少が進み、人的リソースに頼れなくなることを見据えると、今回のFormOCRの導入は非常に大きな意義があったと考えています。 また、機能面では姓名間の空白の認識ができることを評価しています。帳票は姓名の項目がひとつになっていますが、基幹システムは姓名の入力項目が分かれているため、姓名を分ける手間が生じてしまいます。しかし、FormOCRは帳票の姓名間の空白を認識し、姓と名を自動的に区分。これにより、基幹システムとスムーズに連携することができます。 |
期待:FormOCRの横展開も検討していきたい
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――今後の展開をお聞かせください。
運転免許証の入力業務は、セキュリティの問題があって現在も手作業で行っていますが、番号の入力だけでもOCRで自動化できればと考えています。NTTデータNJKに伺ったところによると、別製品の免許証認識ライブラリで対応できるとのこと。
ぜひFormOCRに免許証認識ライブラリを組み込んで利用できる仕組みを考えていただけると助かります。 |
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当社は紙の文化がかなり残っていますから、他の拠点でもFormOCRのニーズがあると思っています。
BPR(Business Process Re-engineering)などを通じて業務を可視化できれば、FormOCRの横展開も考えていきたいところです。 こうした今後の展開を含め、引き続きNTTデータNJKのサポートに期待しています。今後ともよろしくお願いします。 |
<導入法人プロフィール>
株式会社オリエントコーポレーション 様
みずほフィナンシャルグループの大手信販会社。ビジネスパートナーの加盟店を通じたオートローン・オートリース・ショッピングクレジットなどの個別割賦事業、大手クレジットカード会社としてのカード・融資事業、個人ローンを提供する金融機関を支援する銀行保証事業、幅広い決済・保証ニーズに対応する決済・保証事業などを展開。創業100周年に向け、新理念「その夢の、一歩先へ Open the Future with You」を掲げて社会の未来を想像し、新たな価値を創造することに挑み続けていく。
創業
1954年12月
本社
〒102-8503 東京都千代田区麹町5丁目2番地1
URL
https://www.orico.co.jp/
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導入商品 |
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※この事例の内容は2025年1月に実施した取材内容に基づいて作成しています。
※記載された内容は、予告なしに更新される場合があります。※記載された会社名・製品名は各社の商標または登録商標です。